2024年度事業テーマ

  『多元の可能性をクロスさせる市民参加型の共創プロジェクトを継続していく』

令和6年度の富谷しんまち活性化協議会は、富谷市の発祥地である「しんまち」の歴史的な価値を再認識し、地域資源を活かした共創型のまちづくりを推進する方針のもとスタートしました。町役場の移転により商店街のにぎわいが落ち着いたこの地域は、今もなお宿場町としての面影を残し、その中で「TOMI+」「荷宿」「とみやど」の3施設が連携するプロジェクトが展開されています。市長が塾長を務める「富谷塾」には100名を超える市民が参加し、市民団体(はにかむ富谷、NPO法人SCR、和文化交流プロジェクト、NPO法人AGAINなど)とも連携しながら、多様な可能性を掛け合わせる市民参加型のプロジェクトが推進されています。協議会では、宮城大学との「共創ラボ」事業とも連携し、地域のさらなる活性化と自立自走を目指し、未来志向の取り組みが本格始動しています。

事業内容

① 3拠点(TOMI+、荷宿、とみやど)による「しんまち2.0構想」

• 宮城大学共創ラボとの連携による「未来創造型エリアリノベーション」

• 地域住民・学生・事業者が交差する共創の場の形成

• 情報共有・事業提案のための「3拠点連携会議」の定期開催

 

② 起業支援・イノベーション推進事業(おためしイノベーションTOMIYA)

• 学生・社会人による新ビジネス創出の実験支援

• 塾生・シェアオフィス入居者とのマッチング

• 地域課題に応じた新しい事業企画の実践

 

③ まちのにぎわい創出と持続可能な運営体制づくり

• 協議会の定例開催(年3回)と各検討部会の運営

• 市民や地域団体の声を反映したまちづくりの方針検討

• 自立・自走型の運営体制の構築に向けた継続的な検討

活動実績報告

 

道路環境ワーキンググループ

  しんまち地区における交通安全や駐車場整備について、今後は市や県などと連携して道路環境整備を進めていく方向性を確認した。

地域まつりワーキンググループ

  復活させた盆踊り文化に加え、春夏秋冬の季節に合わせた催しを実施した。富谷しんまち地区の事業者と協力し、交流の拠点である「とみやど」を中心にしんまちへ広がりをつくることができた。

【成果】

①5月:しんまちゴールデンウィークイベント(来場者数5,581名)

②8月:納涼しんまち盆踊り大会(来場者数1,483名)

③10月:とみやどハロウィン(来場者数1,020名)

④1月:しんまち新春福祭り(来場者数1,965名)

地域資源ワーキンググループ

  歴史的資源を活かした新たな拠点整備に加え、文化の復活を目指した活動で地域の歴史や文化を発掘できた。

【成果】

①荷宿NIYADO(テレワークセンター)の施設オープンにより、しんまちの交流拠点が増えた。

②熊野神社との連携により、かつて実施していた神輿文化の復活に成功した。

協議会の様子

 

第1回富谷しんまち活性化協議会

日時:2024年7月9日(水)16:00~16:50

場所:富谷市役所

参加人数:30名

今年度の新協議会委員メンバーの紹介と会長、副会長、委員の委嘱を行いました。地域資源を活かした市民参加型の共創プロジェクトを推進する方針が確認されました。また、TOMI+、とみやど、荷宿の3拠点が連携する「しんまち2.0構想」の検討もスタートし、地域全体の活性化に向けた新たなステップが踏み出されました。さらに、盆踊り大会、街道まつり、しんまち福祭りといった年間イベントの実施計画が共有され、これらの催しを通じて地域のにぎわい創出を目指す方針が示されました。協議の中では、交通安全対策や街道まつりの運営方法についても活発な意見交換が行われ、地域住民や関係団体と連携した安全対策・観光施策の方向性についての意見が集約されました。

 

第2回富谷しんまち活性化協議会

日時:2024年11月28日(木)17:30~18:30

場所:富谷市役所

参加人数:28名

道路環境・地域祭り・地域資源の3つの検討部会から、それぞれの進捗状況と今後の方針について報告がありました。また、「とみやど春まつり」「納涼しんまち盆踊り大会」「とみやどハロウィン」など、年間を通じたイベントの開催実績が共有され、来場者数が累計60万人を突破したことが報告されました。さらに、「街道まつり2025」と「全国発酵食品サミットinとみや」の同時開催に向けた準備も本格的に始まり、地域に根付く発酵文化(味噌・醤油・日本酒など)を観光資源として活用する取り組みについても議論が交わされました。次年度以降の新たな展開として、学生や住民の参加を視野に入れた分科会の設置が検討されており、地域内外の多様な主体が参画する形でのまちづくりが進められています。